シェイブテイル日記2

シェイブテイル日記をこちらに引っ越しました。

2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

他国と異なる日本のドーマー定理

不思議な話なのですが、畑農鋭矢教授(明治大学・商学部)のリサーチによれば、日本の財政問題で頻出するドーマー定理(ドーマー条件)は、1940年代にE.D.Domarが提唱した説とは似ても似つかないものに入れ替わっているということです。事実であればまったくミス…

四半世紀に渡る経済政策の誤ちがわかる1枚の図

最近ピケティ本ブームで、高所得者と低所得者の所得格差が話題を集めています。 ただ、そこにもうひとつデータを追加してみると、日本では政府が大きな政策の誤りを犯していることが見えてきます。早速ですが図1をご覧ください。 この図で折線グラフは平均…

私が「減価する地域通貨」を諦めた理由

昨年の今頃、私は消費税増税を目前に控え、いくつかの自治体と連携して、地域通貨を実践する準備をしていました。 ところが調べていくうちに「今の日本では地域通貨はまず上手くいかない」という確信を持つに至りました。 この20年ほどの間に、日本で試行さ…

財政が悪くなれば「毒を食らわば皿まで」が正解

現在政府・与党では財政健全化計画に向けて検討が進んでいます。 財政健全化といえば、緊縮財政が当然として議論されていますが、本当に当たり前、なのでしょうか。これを考えるために、中学数学レベルの大変単純なモデルを作ってみました。このモデルでの結…

デフレの正体は借金不足

■デフレの正体は借金不足 突然こういっても何のことだかさっぱり解らないかもしれません。 しかし次の図1を見ていただければその意味がわかっていただけるのではないでしょうか。企業が債務を持てばインフレに、債務を返済すればデフレに 図1 企業の資金過…

歴史は繰り返さないが韻を踏む

ギリシャで選挙に勝利したチプラス政権は、欧州連合との対決姿勢を鮮明にしています。 ギリシャとEU・ECBの経済的対立。 これにはある種の既視感が漂っています。欧州連合(EU)、欧州中央銀行(ECB)は、ギリシャで財政再建方針に反対するチプラ…

韓国では政府債務は日本より大きく伸びているのに財政は健全という謎

財政問題が深刻に報じられる日本では1990年から2013年までの24年間に、政府債務は3.7倍も増加しました。 ところが隣国韓国では政府債務は同じ期間になんと18.3倍も増加しています。一方、日本の財政健全性指標(政府債務÷名目GDP)は243ときわめて大きいのに、…

名目GDPが縮んでも実質値では縮まない、は本当か

最近、ブログのコメント欄でデフレになって名目GDPが減っても実質GDPには悪影響はないという主張をみました。 パラレルワールドは実存しないのですが、物価データなどから「デフレにより名目GDPが減っても実質GDPは減らない」説を検証してみたいと思います。…

95年財政危機宣言時の財政状態は悪くなかった

昨今では当たり前のようになってしまった日本の政府債務問題。これは客観的にはいつ頃から問題化したのでしょうか。 図は日本の政府純債務対名目GDPの世界でのワースト順位を示しています。現在の日本は粗債務だけでなく、純債務でみても対名目GDP比が非常に…