シェイブテイル日記2

シェイブテイル日記をこちらに引っ越しました。

2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

日銀の政策決定の本質

ここ数日、私は日銀を内外から見た数冊の本を読んでいました。それらの中でも特に印象が強かったのは、かつて日銀の審議委員を務めた中原伸之氏の「日銀は誰のものか」でした。 中原伸之氏は57年に東大経済学部を卒業、59年にハーバード大学大学院修士を経て…

国家機密の流出?

うすうすそうではないかと思っていました。 最近、自衛隊にもなかなか人が採ってもらえないという話を聞いていましたから。でもこの国際比較は酷過ぎる。(図がでかくてすみません,図をクリックして開いてご覧ください) http://www2.ttcn.ne.jp/~honkawa/52…

日銀の包括緩和の理由、分かる人はもう分かってます

日銀は先程政策決定会合を開き、包括的緩和政策の具体策を提示しました。 それによれば、 ● 買入れ資産ごとの買入限度額 長期国債、国庫短期証券:3.5兆円(うち、長期国債1.5兆円程度) CP等・社債等:それぞれ0.5兆円程度 指数連動型上場投資信…

経済的には日本は誰に支配されているのか

10月26日に財務金融委員会が開催され、自民党の山本幸三議員と白川日銀総裁・野田財務大臣間での為替レートに対するやりとりがありました。 (その動画はこちら)その内容は一番下に記載しますが、これを眺めていると、童話の「裸の王様」を思い出しますね…

日銀の包括的金融緩和政策の真の目的は?

日銀により10月5日に「包括的な金融緩和政策」の実施について発表されました。 今日はこの内容を精査してみたいと思います。 この記事の一番下に全文を引用しましたので、適宜参照ください。(1)金利誘導目標の変更 これは、これまでの金利誘導目標0.1%…

流動性の罠と「円安」

10月15日の記事から。 (引用開始)−−−−−−−−−−−− <特集>日米の金融緩和を読み解く(3)=米国の金融緩和が招く過剰流動性の罠 2010/10/15 19:32 http://www.morningstar.co.jp/portal/RncNewsDetailAction.do?rncNo=368998 ◎円高進行は質への回避か、金融…

日銀福丼総裁インタビュー

日銀関係のブログをブラウジングしていて、cloudy氏という方のブログで面白い記事を見つけました。全文掲載させていただきます。 http://cloudy9.blog29.fc2.com/blog-entry-48.html(以下引用)----------------------------------- ブルー・ムバーグが日銀…

「先進国のデフレ」「新興国のバブル」同時進行

10月16日の日経朝刊によれば、日米欧が競って量的緩和を進める結果、先進国のデフレと新興国のバブルが同時進行しているとのことです。(以下引用)---------- 「先進国のデフレ」「新興国のバブル」同時進行 日米欧の中銀、量的緩和競う 日経ネット(2010/1…

デフレ脱却議連による「日銀法改正」について

デフレ脱却議連、金子洋一氏のブログによれば、デフレ脱却議連ではつぎのような法改正を目指しているそうです。(以下引用)−−−−−−−−−−−−−−デフレ脱却議連による「日銀法改正」について平成22年10月15日 民主党デフレ脱却議連 われわれ民主党デフレ脱却議連…

円高はどこまでいくのか

円高が続いています。 昨日、一昨日と、瞬間的には80円台後半をつけ、これまでの史上最高値(1995年4月19日の79円75銭)が視野に入ってきました。今後どこまで円高が進行するのか気になるところです。 それとも政府日銀の市場介入でこのへんで円安に反転する…

みんなの党の日銀法改正案は期待できない?

7月の参議院選では、みんなの党が議席を伸ばしました。 そのみんなの党が国会に提出する予定の日銀法改正案が欠陥法案だという話があるようです。日銀法改正案の骨子 http://jp.wsj.com/Japan/Politics/node_823391 経済政策の目標に係る協定の締結 (1)…

社会科学系ブログランキングで1位になりました

ついにこのブログがFC2社会科学系ブログランキングで1位になりました! 日経板の方々を始めとする皆様のお陰です。 大変感謝しています。最近の話題はこのブログの中心になるところですので、ぜひ読んでみてください。 過去の記事とやや異なり、データ量に…

円高の理由とデフレの理由

(できれば、先にこちらから読んでもらえればここで私が書きたいことが伝わりやすいかと思います)最近の円高に対し、財務省・日銀が円売りドル買い介入に動いたことは記憶に新しいところです。 ところが直近のシドニー市場では81円台前半という介入前の水…

包括的金融緩和の何がどう意味があるか

(実質金利上昇の意味するところ からのつづき)さて、ようやく今回の日銀の打ち出した包括的金融緩和策の意義についてお話できるところまできました。 今回の包括的金融緩和策ではREITやETFなどの実物資産の購入を意図した基金を創設することが謳われていま…

実質金利上昇の意味するところ

包括的金融緩和政策の注目点より続く以前書いた「日本国債破綻の可能性と日銀券ルール」で、実質金利と実質金利との関係は、ざっくり言えば 実質金利=名目金利−インフレ率 …フィッシャー方程式 という関係があります。(厳密に言えば、実質金利はリスクプレ…

包括的金融緩和政策の注目点

3日前になりますが、日銀は包括的金融緩和政策を打ち出しました。−−−−−−−−−−−−−− 日本銀行は5日、政策委員会・金融政策決定会合において、「金融緩和を一段と強力に推進するため」とし、3つの措置からなる包括的な金融緩和政策を実施すると発表した。このう…

ロシアでは人口が減少し、そしてインフレ

デフレについては、中国製品起源説と、人口減少原因説は今でも人気があるようです。 中国製品起源説は、世界中で日本だけがデフレということが知られるようになって、やや下火ですが、人口減少原因説はそこそこの人気を保っています。 −−−−−−−−−−−−−−−−− あ…

なぜデフレがブログの主題なのか

さて、このブログ、何だかブログ脱却ブログかアンチ日銀ブログみたいになってます。 なぜデフレについて書いているかといいますと。 ・世界中がデフレですからねー(古舘伊知郎) ・中国と同じ賃金になるまでデフレはやまない(ある掲示板のカキコミ) ・高…

このブログのデフレ関係で比較的好評な記事

今日の日銀政策決定会合の後、新たな金融緩和策が発表されました。 これについてはまた稿を改めたいと思いますが、これまでの日銀の金融緩和策とは一線を画した画期的な提案が含まれていると思います。 一方、ゼロ金利や、残存期間の短い国債買ってもそれほ…

デフレの正体は人口減少か

少し前ですが、藻谷浩介さんという方から、「デフレの正体 経済は「人口の波」で動く」 (角川oneテーマ21) というが出されました。 「GDP絶対額の変化を左右するのは人口動態、つまり生産年齢人口の減少と高齢者人口の増加。端的に言えば、消費をリードする…

ガラ銀用語辞典(3)

この日本のどこかにあるという、○銀そっくりなガラパゴス銀行、略してガラ銀。 このガラパゴス銀行でもちいられるガラ銀文学。 この難解なガラ銀で使われる用語を解説します。 【き】 金融緩和 四文字熟語。 「羊頭狗肉」と「針小棒大」を足して二で割ること…

ガラ銀用語辞典(2)

この日本のどこかにあるという、○銀そっくりなガラパゴス銀行、略してガラ銀。 このガラパゴス銀行でもちいられるガラ銀文学。 この難解なガラ銀で使われる用語を解説します。 【て】 デフレ ガラ銀も恐れるほどの超デフレ。 ガラ銀内では、デフレという言葉…

ガラ銀用語辞典(1)

日本のどこかにあるという、○銀そっくりなガラパゴス銀行、略してガラ銀。 このガラパゴス銀行でもちいられるガラ銀文学。 この難解なガラ銀で使われる用語を辞書にまとめていきたいと思います。 【か】 ガラパゴス銀行 日本にあるが、日本のためには一切仕…

デフレターゲティング政策

最近時々インフレターゲティング政策というのが話題にでます。 日銀の現在の政策は白川総裁に言わせれば、「インフレターゲティングより先進的」なんだそうです。 では、そのインフレターゲティングより進んだという、日銀の政策の成果を検証しましょう。私…

日銀・デフレ書庫: 目次

さて、このブログも、書き始めて1年を超えてきました。 政策全般をいろいろ書くつもりが、デフレ脱却がメインテーマみたいになってしまっています。 そこで、過去の記事を整理して、ここまでの日銀、デフレ関連記事書庫の目次を作ってみました。 このページ…