シェイブテイル日記2

シェイブテイル日記をこちらに引っ越しました。

2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

日銀「国債直接引き受け」と「国債市中消化+買いオペ」は同じか

【要約】 ・日銀「国債直接引き受け」と「国債市中消化+買いオペ」は一見するとよく似た取引です。 ・政府・日銀・市中銀行・その他民間部門と4つに主体を分けた仕訳で、デフレ日本では日銀「国債直接引き受け」がどう優っているかが分かります。昨晩2ch日…

株価暴落のメカニズム

株価暴落。 いやな響きですね。 最近では3月の東日本大震災とその後の福島第一発電所事故の後、株価は歴史的な暴落をしました。 これ以前でも2008年9月のリーマン・ショック、1987年のブラックマンデーなどなど、大小様々な株価暴落を私たちは経験しています…

高橋是清自身が語った高橋財政

【要約】 昭和十年七月二十七日(土曜日)の東京朝日新聞に掲載された高橋是清蔵相による高橋財政の自己評価記事を書き写してみました。*1 デフレ脱却、国債低金利で好景気に浮かれることなく、低インフレから高インフレへの行き過ぎにも十分警戒していた様…

ドル円60円時代: アメリカデフォルトリスクと日本のデフレ

【要約】 ・ソロス・チャートから見ると、アメリカの偶発的デフォルトを引き金に、1ドル60円台が有りうるかもしれません。 ・日本の量的緩和が円高やデフレに効果が薄かったのは、量的緩和というものが、市中銀行の当座預金を積み上げるだけで、民間の資金に…

デフレ日本では国債直接引き受けが国債買いオペに優る理由 

【要約】 ・デフレ日本では国債買いオペでベースマネーを増やした場合、国債や海外資産の高騰を招くことが確実なのに、肝心の民間非金融部門へは資金が出て行きません。 ・日銀による国債直接引き受けの場合には財政政策と並行して実施することで、海外資産…

モノの値段の本質とお金の本質

【要約】 ・モノの値段とは究極には「海外人件費+国内人件費」です。 ・お金の価値の裏付けは今も昔も「生産力」です。今日は筆者が考えるモノの値段とお金の本質について書いてみたいと思います。 ご批判があればコメントよろしくお願いします。【1】モノ…

消費税が雇用の非正規化を促進する仕組み

【要約】 ・賃金の下方硬直性という経済学の常識は次第に非常識化しつつあります。 ・その原因の一つは、消費税が会社の付加価値部分にかかる仕組みだからです。 ・特に資本金1000万円未満の法人では設立後2年間は消費税支払いが免除される規定が、人件費デ…

アメリカ版政府貨幣構想が検討される?

【要約】 ・アメリカで政府債務の財源として超高額プラチナコインを発行する構想が出ています。 ・アメリカではこの構想に対し懐疑的な声も少なくないようです。 ・アメリカと異なりデフレの続く日本にあっては、超高額政府貨幣構想は十分検討に値すると考え…

日銀国債引き受けの有効性を日銀金融研究所はよく知っている

【要約】 ・日銀金融研究所の歴史研究課長が高橋財政についてコメントしています。それによれば、 1)高橋財政期の5年は高インフレとはならなかった 2)国債日銀直接引き受け自体には問題はなく、物価も安定し、拡張的マクロ経済政策のもと、昭和恐慌から…

デフレ下での消費税アップ効果

【要約】 ・デフレ下の消費税アップ('97年)により外食産業は、衰退が始まりました。 ・同様に'97年をピークに衰退した産業としては書籍販売、競馬などがあります。 ・この年、給与所得者の所得もピークアウトしています。 ・まだデータは調べ切れていません…

インフレ目標政策の有効性

【要約】 ・現在世界で44カ国でインフレ目標政策が実施され、そのうち先進国ではCPIで2%ないし3%の目標が採用されています。 ・リーマン・ショック後の2009年、これらの国々でも一時デフレ傾向が高まりました。 ・ポルトガル・タイではCPIが0%を下回りま…

日銀による国債直接引受でなにが起きるか-高橋財政期の分析-

【要約】 ・日銀・白川総裁は、日銀による国債直接引き受けに対し否定的見解を繰り返しています。 ・昭和恐慌時のデフレ不況に際しては高橋是清は日銀による国債直接引き受けを実施しました。 ・その結果、マイルドインフレ下の好況が訪れました。 国債金利…

 消費税のカラクリ−消費税によりなぜ零細・中小企業主が自殺するのか−

【要約】 ・消費税論議は、やるか止めるか、やるならいつ、何%かが議論されています。 ・消費税には大きな欠陥があり、消費者が負担すべき消費税を、消費税が取れない価格発言力のない零細業者などに負担させています。 ・大手輸出業者は払ってもいない消費…

消費税の悲惨な実態を分かりやすく説明した動画

消費税の実態は、給与所得者など部外者には分かりにくいものです。 政府や財務省などは実態とは乖離したキャンペーンを繰り返しています。自営業者の自殺などの悲惨な結果をもたらす消費税のカラクリを詳細に取材した斉藤貴男さんへのロングインタビュー動画…

消費税デフレ環境では、増税で賃金格差はさらに拡大する

【要約】 ・賃金の下方硬直性という経済学の常識は次第に非常識化しつつあります。 ・その原因の一つは、消費税が会社の付加価値部分にかかる仕組みだからです。 ・今後消費税率が高くなれば、正規雇用者と非正規雇用者間での賃金格差は更に拡大が予想されま…

現代日本でなぜ精神疾患が増えているのか

【要約】 ・現代日本ではこれまでの「4大疾病」がん、脳卒中、心臓病、糖尿病に加え、精神疾患が加わり「5大疾病」となった。 ・その精神疾患とは老齢者以外ではうつ病と不安障害のこと。 ・うつ病・不安障害は90年代終盤から急増。 ・これは、’98年からの自…

増税かリフレかを争点に

現在のマスコミ、特に新聞だけ見ていると、今後は増税が基本路線で固まったかのような情報操作広くが行われています。しかし、政治家の中には与野党ともにちゃんと考えている勢力はあるようです。【自民党など】*1 −−−−−−−−−−−−−−−−−− 自民党の安倍晋三元首…

金子洋一先生、前田敦司様 このブログを見てくださってありがとうございます。

以前からおふたりがそれぞれ活躍されている様子をネットを通じて存じていますので、見ていただいて大変光栄です。 とりわけ政界におられる金子先生には、自民党やみんなの党などに多数いるリフレ派の先生方たちとも連携していただいて、一日も早く日本をデフ…

デフレ下では消費税は誰が払っているのか

<<今日のエントリーについては、自前の実証データはナシですが、各種データを再構成して得た筆者の意見です>> 【要約】 1)デフレ下では消費税は消費者ではなく、中小・零細企業などが負担している。 2)中小・零細企業が負担した消費税は、中小・零細…

デフレになったら消費者物価指数はあまり下がらないのに、単位労働コストはひどく下がる

【要約】 ・物価水準を示す指標には、消費者物価指数(CPI)、GDPデフレータの他に単位労働コストもあります。 ・日本では’94年頃からデフレ傾向が始まり'97以降デフレが加速し現在に至っています。 ・データを'97年の前後で分けてみると、どうやらデフレかど…

外食産業の苦境と政府・日銀の過ち

【要約】 ・外食産業の不振が長期化しています。 ・日経新聞は少子高齢化と「中食」拡大が原因で、外食産業の自助努力不足と指摘しています。 ・正しい物価指標、GDPデフレータを併せて考えると、日銀の過ちという全く別の視界が開けてきます。 日経新聞(20…