シェイブテイル日記2

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IMF貢献と数兆円の椅子

少し前ですが、欧州危機に対して、IMFに日本が資金的貢献をするという記事に違和感がある方は少なくなかったのではないでしょうか。 財政危機にある、といわれている日本がなぜ欧州という離れた地域を率先して助ける必要があるのか、と。

ロイターは20日付けで以下のように伝えています。

[ワシントン 20日 ロイター]
安住淳財務相は20日、ワシントンで開かれた20カ国・地域(G20)財務相中央銀行総裁会議後の会見で、欧州危機への支援資金確保に向け最大のテーマだった国際通貨基金IMF)の資金増強について、日本が率先したことで予想以上の成果を収めたと強調した。

IMF増資は予想以上の成果、欧州危機は油断ならず>

IMF増資は欧州危機対応の救済資金確保の1つのカギとなるため、各国の資金拠出額が目標の4000億ドル以上集まるかが注目されていたが、最終的に4300億ドル以上増強することがコミットされた。

財務相は「私の認識では4月は日本経済・世界経済にとって非常に重要な月になるといってきたが、ワシントン会合をどう乗り切るかが世界経済を占ううえで重要だった。そういう中では、当初の予想以上の成果を出すことができたということで、IMF・世界経済・G20にとって成果があった」と評価した。

ただ、欧州債務問題はいったん落ち着きを見せたものの、このところ再びスペインの民間債務問題などが取りざたされていることもあり、同財務相は「油断すると危機が再燃しかねない」と警戒感を示した。その上で、非ユーロ圏の国々も十分サポートしたので、ユーロ圏についてはさらなる(改革の)努力が必要だと述べた。

続けて、注目される記述があります。

<増資は日本が率先、見合ったポストも要求>
今回のIMF増資は日本が率先して600億ドル拠出を表明したことがきっかけで10カ国以上の国が追加的に参加表明した。これに関し安住財務相は、「日本としてもIMFと一緒になってかなり多くの国々に働きかけを行い、先駆けて支援表明をして、その成果は十分あったのではないかと思う」とし、日本が今回のIMF増資に大きく貢献した点を強調した。その上で日本としては「IMFに対しては金だけでなく 人的貢献もしていく ので、それに見合ったポストを与えてほしいと申し上げた」ことも明らかにした。

<日本は米欧経済の影響受ける反射的市場>
また、日本が厳しい財政状況のもとでIMFに600億ドルを拠出した点について、同財務相は「財政再建も放置できない一方で、復興についても世界が驚くようなスピードで成し遂げないといけない」と述べた。さらに「為替も国内株式市場も非常に米欧経済に影響を受ける反射的な市場というのが日本。欧州に安定してもらうことが日本の経済に直ちにはねかえる」として、欧州危機の終息に向け貢献することが日本経済にとっても重要との認識を示した。

もっとも、日本の財政状況については「決して世界は寛容な眼で(日本を)見ているわけではない」とし、「急に日本の国債が減るということは残念ながらないが、これ以上増やさない努力はできるかもしれないので、世界に(そうした姿勢を)みせていかないといけない」と述べた。

要するに、IMFのポストを600億ドル、4.8兆円で財務省OBのために買おうという話でしょうか。
役人OBの猟官財務大臣がするのもすごいですが、「人的貢献」という表現もすごいですね。

既に国債が積み上がって危機的だ、という財務省発のお話をそのまま国民に向けて発信している安住財務相として、整合性を問われて、財政再建・復興が重要という話を記者団に返していますが4.8兆円もあれば、復興費用としても十分大きな費用です。 聞かれた問いにはちゃんと答えていません。
 ちなみに鳴り物入りでできる復興庁の総費用がH24年度で2兆円といわれているのに、財務相OBの座る席に4.8兆円。
真偽は確かめていませんが、IMFという組織の事務局では公用語が日本語という話も伝わっています。

復興財源では喧々諤々の議論でなかなか復興費用が出て来ませんが、IMF猟官費はノーチェックで4.8兆円。

Twitter上では「IMF支援に4.8兆円、韓国に5兆円、東電に3.5兆円。メコンODAに6000億円。合計で14兆円。どれも国会討論なし、マスコミの議論なし。即決で事後報告。税収40兆円の国家予算で、どこからこんな大金が出て来るのか。東北復興予算19兆 円は財源がなくペイアズユーゴー所得税増税。」
という話も広がっています。

国民の目に触れる一般会計規模が90兆円、税収が42兆円と言われています。 一般会計規模と税収額の差額の約1割を数名の財務相OBのIMF椅子代として特別会計からポンと出します、といわれて、納得して増税に応じる人がどれだけいるのでしょうか。