シェイブテイルのデフレ脱却実践記

シェイブテイル日記ではデフレ経済研究を行ってきました。今後はこれをデフレ脱却実践につなげます。

寓話で物価指数について再考してみた

今日の日経朝刊では一面で来月には日銀が2%を視野に物価目標を導入という記事が載っていました。
日銀が物価目標を掲げることは大変結構なことと思います。

そこで目標とする物価指数というものについて再検討してみるのも一興かも知れません。
またちょっと出来の悪いシェイブテイルの寓話におつきあいください…。

ある島に3人だけ人が住んでいます。
元は床屋のシェイブテイル氏と、銀行屋の𦥑川(ウスカワ)氏のふたりだけした。
床屋への支払いは現金ですが、現金を持って隣の島の市場に行く以外はその他の生活は自給自足でした。
ある時、偶然にも床屋のシェイブヘッド氏が漂着し、たった3人しかいない島で床屋同士の市場競争が始まってしまいました。

シェイブテイル氏は良心的なサービスを売り物にしており、価格は4000円です。
一方シェイブヘッド氏はその名の通り、バリカンで坊主頭にするだけで、価格は1000円です。

銀行屋の𦥑川氏は物価の点検が趣味で、この島の消費者物価の平均値が2500円(ただし床屋しかない)ということを知っています。

𦥑川さんは芋版印刷機で千円札を4枚刷って、シェイブテイルの床屋でヘアカットし、肩を揉んでもらうのが好きでした。
ところが、ラジオによれば、今の時代は緊縮財政がはやりで、遠い日本やヨーロッパというところでも紙幣は余り刷らないものだということを知りました。 律儀は𦥑川さんは高邁な哲学を残るふたりに語って、講師料として今月は3000円を回収し、それを燃やしてしまいました。

𦥑川氏が1000円しか持っていないということはすぐ残り2人が知ることになりましたが、シェイブテイル氏もシェイブヘッド氏も床屋の料金を下げれば生活に響くので、料金を下げることはしませんでした。 
𦥑川氏は早速物価を点検しましたが、この時点で消費者物価は2500円のまま変わっておらず安堵しました。
そして1000円しか持たない𦥑川氏はサービスが多少落ちることは知りつつ、今月はシェイブヘッド氏の床屋に行くことにしました。

出てきた𦥑川氏は当然丸坊主になっていました。 
でも𦥑川氏は切れる頭で、先月の床屋の回数が1回で、今月の床屋の回数が1回ということは実質GDPは変わっていないことを理解し、消費者物価指数も実質GDPも変わらなかったことに満足しました。
 
ところが、今月この島には現金は1000円しかなく、隣の島の市場で買えるものは1/4に減ってしまいました(この状態ではGDPデフレーターは1/4になっていますね)。

ちょっと設定に無理はありましたが、今回のエントリーでは、流通する紙幣の量が減ってデフレ状態となっても、消費者物価指数には反映されず、実質GDPも意外に落ちず、GDPデフレーターは下がって、上級財・サービスを扱う事業から苦しくなることを寓話でお伝えしたかった、ということです。

逆に言えば、デフレ下で民間に流通する紙幣の量が増えれば、上級財へのシフトが起こることにより、技術革新などなくても経済は成長できる、とも言えます。