シェイブテイル日記2

シェイブテイル日記をこちらに引っ越しました。

事業仕分け−−切るな、とされている部分こそ無駄

事業仕分けが今日も話題になっています。
−−−−−−−−−−−−
仕分け、科学技術にはなじまない…緊急提言
11月19日21時25分配信 読売新聞

 政府の総合科学技術会議(議長・鳩山首相)の有識者議員は19日、行政刷新会議が行った「事業仕分け」で科学技術分野でも廃止や大幅縮減が相次いだことについて、「短期的な費用対効果のみを求める議論は、長期的視点から推進すべき科学技術にはなじまない」とする緊急提言を発表した。

 有識者議員は白石隆・元政策研究大学院大学副学長ら8人。緊急提言は「計画が縮小して人材が散逸すると予算が復活しても水準を元に戻すことは難しい」と人材育成の重要性も指摘している。
−−−−−−−−−−−−
一般論としては、無駄を切ることは正しいですが、将来の成長の源泉のひとつである基礎的な研究を切るのはどんなもんでしょう? 
それっていわゆる無駄、なんでしょうか?

事業仕分けの委員は大半がいわゆる文系でしょうから、「研究開発なんて無駄」っていう価値観なんでしょうが、切る対象を少しは分かってから切って欲しいところです。

また先日は、医療費のうち、薬価部分を抑制するため、長期収載品でジェネリック薬があるものは薬価を引き下げる、という議論が事業仕分けの会議であったようです。

一見医療費抑制に意味がありそうですが、もし先発ブランドメーカーとジェネリックメーカーの薬価が一緒なら、ジェネリック薬なんて何の意味も持ちません。
すると、ジェネリック薬を作るジェネリックメーカーはどんどん潰れ、ブランドメーカーだけ残ることになります。
結局は競争は起こらず中長期的には薬価は高止まりしてしまいます。

薬価を下げたいのならば、例えば薬価制度自身を止め、米国みたいに自由薬価にすれば、特許切れした薬はストンと価格が下がります。 薬価がすぐに10分の一なんてこともあるわけで。

こうした薬価の基礎的なことを知らずに、1時間程度の議論で、ようやく伸びてきたジェネリックメーカーの存亡にかかわるような議論がされるのもどうなんでしょうねぇ。

その一方で、民主党主張の、ただある国民の財布から別の国民の財布へ金を移すに過ぎないばら撒きマニフェストや、10兆円単位で埋蔵金となる公務員給与は聖域として切り込まないなんて・・・。 

国民は馬鹿じゃないから、ほーれ、鳩山内閣の支持率、正直に下がってきてるでしょう^^