シェイブテイル日記2

シェイブテイル日記をこちらに引っ越しました。

消費税増税を推進するインナー・サークルの人々ってものは…

このブログの主要テーマである反デフレ・反消費税という文脈では「インナー・サークル」つまり権力中枢に近い人々というのは、何かこう、己の利益にしか目が向かない無慈悲な冷血漢のように私たちの目には映ります。

権力に近いことをいいことに、国民の大半が苦しむ消費税を上げ、その結果デフレ日本を更にデフレの淵に追い込む悪の枢軸、って感じですね。

ところで、先日週刊エコノミスト(2014.01.07)を手にとった時、その冒頭の「闘論席」というエッセーが目に止まりました。筆者は池谷裕二氏という脳研究者の方です。


持ちが神の国に入るのはなんと難しいことか。ラクダが針の穴を通る方が易しい」というキリストの言葉が聖書にある(『ルカ福音書』18章)。

「金持ち=悪」という図式はあまりに単純に思えるが、米カリフォルニア大学のピフ博士らは、確かに上流階級はモラルが低いという事実を、七つの実験から証明した。いくつか紹介しよう。

まず運転マナー。博士らは、車を高級車から大衆車まで五つに分類し、階級別に交通マナーをモニターした。すると、横断歩道で手を上げている歩行者を待たずに通過してしまう確率は平均35%のところ、高級車は47%だった。交差点で割り込む率も平均12%のところ、高級車は30%だった。

(シェイブテイル:なるほどなるほど~)

次にピフ博士らは、ボランティア参加者に人事面接官になってもらい、就職希望者と交渉しながら給料を決める実験を行った。志願者は長期的で安定な職を求めているが、今回の採用ポジションは近々廃止予定である。こうしたケースでは、下流階層の人ほど不都合な事実を素直に告げて志願者と交渉する傾向が験かったが、社会的ステータスの高い人は事実を隠して交渉を進めることが分かった。

(シェイブテイル:やはり…。orz)

ピフ博士らの報告書には、こうした興味深い調査データが並んでいるが、最後の実験が最も象徴的だ。「自分は社会的地位が高い」と思って行動をしてもらうと、下流階級の人でも貪欲さが増し道徳的な態度になった。つまり、モラルの低さは生まれつきではなく、地位が作ったものであることが分かる。

さらに「金欲は悪でない」と説明して実験を行うと、下流階級者の尊大ぶりは、現実の上流階級よりもひどいものになった。

(シェイブテイル:あれれ~??)

実るほど頭を垂れる稲穂かな-日本にはよい格言があるものだ。 

                      池谷裕二(脳研究者)

うーん。(+_+)  考えさせられるお話ですねぇ…。

結局私たちが「インナー・サークル」の人々といって金の亡者やひとでなしみたいに印象している人々も、結局のところはその地位・立場によるものであり、もし地位・立場が逆転すれば、我々もまた「インナー・サークル」の我利我利亡者になってしまう可能性が高い、という。

このエッセーを読むことで、サークルの内か外かで、人が変わってしまうという可能性に気が付きました。

 

結論。

私たち反デフレアミーゴ党としては、罪を憎んで人を憎まず、インナー・サークルの人たちとも必要に応じて連携しながら、デフレ脱却を図り、どうやら10%まで既定路線化してしまっている消費税増税の日本経済への悪影響をキャンセルする方策をいくつも考え出し、その優劣も論じて、政策提言するという方向で考えましょう。

 

インナー・サークルに対し、闘志を剥き出しにしてもな~んにも変わりませんよ、きっと。結局は、同じ人間性を持った人同士なんですから。

 

 

 

 

 

ケモノ道造り

今晩は、経済とは無関係の趣味のお話です。

私の住む地域(某非首都圏)は、新興住宅地の中の様子はよその地域の住宅地と違いはありません。

ただ、うちの近所の場合、周囲には相当広く雑木林が広がっています。庭から狐が見えたり、住宅地の外れでキツツキが木に穴を空けたりしていることもあります。

そこで以前は2.5万分の一の地形図を買い求め、それに記載された道に沿ってハイキングを楽しんだりしていました。

 

一方、最近の私は自分で密かに「ケモノ道造り」と呼ぶアウトドア・スポーツ(?)にハマっています。

 

ハイキングをする人なら御存知の通り、林道は歩きやすいですよね。それがケモノ道となると、笹が生えていたり、蔦が邪魔したりしてなかなか歩きにくいものです。

ましてや、そのケモノ道さえ外れると、1時間で進める距離が1キロ以下なんて場所もザラです。そこで、あるツールを携え自ら道を切り開く遊びをやっております。

 

持っていくのは「パイプ柄太枝切鋏」というもので、”アンビル刃”という特殊構造の刃の採用により、軽い力で40-50mmの太枝切りができるスグレモノの太枝切鋏です。

 

このアンビル刃式の太枝切鋏を携えて、どこか空気のいい林道を進んでいくと、ケモノ道に分岐することがあります。太枝切鋏を携えた私の場合、そこで迷わずケモノ道の方へ。そして笹・蔦は言うにおよばず、40-50mmの倒木や行く手を邪魔する太枝もじゃんじゃん切って前進します。

 

すると運が良ければ、誰も知らない未知の小さな草原に出たりするんですよ、これが。

誰もしらない陽の当たる草原。いいですよ~(笑)、寝っ転がるもよし、大声で好きな歌を歌うも良し。

 

当然のことながら、そんな草原は2.5万分の一地形図には記載はありません。方位磁石も忘れず携帯し、記載がある林道や獣道あるいは地形の具合からおおよその場所を割り出して地形図に「天国ヶ原」とか好きな名前を書き込んじゃうw

3月頃暖かくなればマムシ君達も出てくるのでこんな遊びも寒い今だけなんですが、こうやって小冒険なんてやっていると、街中じゃないところに住んでてよかったな~と思ったりします。 ケモノ道造りで疲れて飲むワインが旨いんだな、これがw

ま、そういった訳でペットの散歩に出て行った筈の私がTwitter上の桂木先生への返事が10時間以上も遅れてしまったという訳でw

千吉 パイプ柄ミニ太枝切鋏 SGFL-1

千吉 パイプ柄ミニ太枝切鋏 SGFL-1

 

 

今朝の日経。ふたつの良いニュース

今日の報道では、ふたつ嬉しいニュースがありました。
事実上、厚労省混合診療を導入に踏み切ることになったこと。
そしてもうひとつは、事実上、橋下氏が引退の幕引き作業に入ったことです。


【1】事実上の混合診療導入案

新薬、保険適用に新基準 費用対効果で審査
16年度めど、医療費抑制へ患者負担増


 政府は薬や医療機器の公的保険への適用を厳しくする新基準を作る方針を固めた。効果に比べ過大な費用がかかるものは適用しない。2016年度をめどに一部で導入する。公的医療費の増加を抑え、制度を支える国民負担を和らげる。適用外となる高額の先進医療は、一部費用を公的保険で補う仕組みを拡充し、希望者は利用できるようにする。



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 厚生労働省が新基準の「費用対効果評価」の設計を始め、年内に対象分野や審査基準をまとめる。来春から製薬企業から関連データを集める。先行導入の候補は高額の抗がん剤生活習慣病の薬、心臓ペースメーカーなどだ。将来は全面導入を検討する。


 新薬は有効性や安全性を確認する薬事承認審査にかかる。現在は承認された薬は、ほぼ全て公的保険が適用されている。全ての薬を誰でも使えるようにするのが皆保険の理念のためだ。結果的に高額なわりに効果が低い薬も大量に公的保険に適用されている。保険適用だと少ない負担で高額の薬を使えるため患者はコスト意識が薄れやすい。


 英国では費用に対する延命効果や生活の質の改善などを指標化し、基準を下回れば保険適用を見送っている。抗がん剤の場合、薬代が3万ポンド(約500万円)以内で1年間普通に暮らせなければ保険適用されにくい。日本では保険がきく抗がん剤「アバスチン」などは英国では適用が見送られている。


 新基準は英国などを参考に設計する。新薬にかかる費用に対し(1)どれぐらい延命効果があるのか(2)既存の薬などと比べて治療効果が高いのか(3)生活の質はどれだけ改善するのか――などだ。政府の専門組織が審査する。


 基準に届かなかった新薬は原則、公的保険を適用しない。いったん保険適用した後2〜3年後に改めて審査し、見込みを下回れば保険から外す案もある。


 一方、費用対効果に基づき薬の保険適用を厳しくすると、製薬企業の新薬開発意欲は弱まる恐れもある。創薬意欲をそがないために、保険適用外となった場合でも、先進的な薬や医療機器は費用の一部を公的保険で賄う「混合診療」の拡充で対応することを検討する。


 現在、混合診療は原則禁止で、公的保険に適用するまでの暫定措置という位置づけで例外的に認められているだけだ。公的保険から外れた薬の多くは患者が全額負担するしかない。混合診療を拡充し、公的保険を外れた薬を使いたい患者の選択肢を広げる。


 医療給付費は毎年1兆円のペースで増えている。保険適用を厳しくすると「所得によって医療サービスに格差が生まれる」と反発が出る可能性はある。ただ、現状のままでは、企業や個人が負担する保険料の引き上げや税負担増に拍車がかかる。平等に保険でカバーする医療と、患者が自ら自己負担で選択する医療の最適なバランスを考える必要がある。

 日経新聞 2014年2月2日朝刊

【2】事実上の橋下引退宣言

橋下氏の賭け、維新動揺 出直し市長選へ
野党再編に遅れも



 日本維新の会橋下徹共同代表(大阪市長)が1日、大阪都構想の実現に向けて市長をいったん辞職し、出直し選に立候補する意向を表明した。選挙戦に勝って民意のお墨つきを得る狙いだが、苦戦すれば自身にとどまらず、橋下氏に頼ってきた維新も求心力を失いかねない。維新の顔が国政と距離を置く賭けに出ることで、野党再編の動きにもブレーキがかかりそうだ。



党大会に臨む橋下氏(左)と平沼氏(1日、東京都港区)=共同
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党大会に臨む橋下氏(左)と平沼氏(1日、東京都港区)=共同

 「都構想を実現するため、今後、皆さんに日本維新の会を託す」。橋下氏は党大会の冒頭であいさつし、当面は国政から手を引き、都構想に専念する考えを表明した。

 大会後の地域政党大阪維新の会」の会合では「(出直し選に)もし負けたときは2人とも政界から身を引こう」と述べ、タッグを組む松井一郎幹事長(大阪府知事)と共に政界から引退する考えを示した。

 橋下氏の市長選出馬には維新としてもリスクを負う。橋下氏が敗北すれば、同党がばらばらになる可能性もあるためだ。平沼赳夫国会議員団代表は記者会見で「推移を見守っていきたい」と述べるにとどめた。

 橋下氏がかねて主張する野党再編にも響く。

 結党以来2回目となる今回の党大会では「政権交代の受け皿となる真の改革勢力を結集する」との宣言を盛った2014年活動方針を採択した。

 党綱領の憲法に関する表現は「絶対平和という非現実的な共同幻想を押しつけた元凶」との従来の記述を削除し「国家・民族、国民の自立を損なわせしめた占領憲法を大幅に改正し、国家を立て直す」に変更した。

 いずれも野党再編に向け、維新との合流を探る結いの党や民主党の一部勢力に配慮した。

 ただ、橋下氏の大阪市長選出馬で状況は変わった。旗振り役が不在となると、再編の動きが鈍るとの見方がある。

 みんなの党渡辺喜美代表は青森市内で記者団に「維新には遠心力が働く」と指摘。結いの江田憲司代表は日本経済新聞の取材に「野党再編にはあまり影響はない」と語った。自民党高市早苗政調会長は「気に入らないことがあるからと、税金を浪費して選挙をすることに正統性はない」と批判した。

公明とあつれき

 今回の一連の動きの背景には、蜜月だった維新と公明党との関係崩壊も響いている。維新は12年衆院選で公明候補が出馬した小選挙区で、候補擁立を見送った。

 橋下氏は党大会で「都構想を進めてくれるということだから(選挙協力を)やった」と指摘。都構想協議で、公明党が協力しない姿勢を「約束違反だ」と断じた。

 その公明党は安倍政権の保守化を強く警戒。集団的自衛権の行使や、教育委員会改革などで安倍政権との連携に動く維新に不快感を隠さない。公明党幹部の1人は「自民は公明を取るのか、維新を選ぶのかの二択だ」と揺さぶりをかける。

   日経新聞 2014年2月2日朝刊

無意味な混合診療締め出し、無意味な都構想といったピント外れ政治がふたつ消えるというのは結構なことです。
次の願いとしては、日本の政治経済混乱の元凶、デフレからの脱却に1日も早く政治の焦点が絞られることを祈ります。

1日も早いデフレ脱却・消費税増税悪影響緩和策を望まれる方は、ぜひ筆者(シェイブテイル)をTwitter上でフォローしてください。  
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反デフレ・反消費税という考え方のマクロ経済学的基盤

【消費税】

◯安部首相でさえ、国会答弁で語る「消費税増税分は専ら社会保障費として使う」、というのはウソだとしっていますか?

消費税増税使途にみる財政危機とデフレ -http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20131117

◯そして消費税により多くの人命が失われています。恐らく8%増税10%増税でも同様に消費税に殺される犠牲者が多数でるのでしょう。

欠陥消費税は大量殺人税制 -http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20130929

 

国債残高不安】

◯国、正確に言えば、政府の債務は、我々家計が債務を負った状態とは大変違っています。その大きな理由は国には徴税権や通貨発行権といった家計・企業には存在しない権利があるからです

国の債務の何が問題か -   http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20120721

日本国債は暴落するか、させられるのか -  http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20130928

国の債務は返済の必要がないという本質 - http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20130810

 

◯景気が回復すると、金利が急上昇し国債価格暴落して大変なことに、という説があります。でもそんなことにはなりません。
自ら名目GDPを減らす不思議の国・日本 - http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20130922

 

◯日本の債務膨張は尋常ではないという意見も。でもそれは本当でしょうか。

現代日本の政府債務膨張は異常か -  http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20130921

 

◯昭和恐慌では、農村で借金のために娘を売るなど悲惨な経済状況を生み出しました。

その昭和恐慌はなぜ発生したのでしょう?

昭和恐慌は「一人当り90円の借金」を返済しようとして発生した - http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20130904

 

【通貨とは何か】

◯デフレや消費税について考えていくと、どうしても現代の貨幣についても考えざるを得なくなってきます。 現代の先進国が採用する「管理通貨制度」「不換紙幣」というものは普通に考える常識からはかけ離れた存在です。何しろ兌換紙幣はその裏付けが正貨(金)とされていましたが、現代の不換紙幣は裏付けは誰かの負債なんですね。金といういかにも価値がありそうなものをベースにした兌換紙幣の感覚で、負債という負の価値をベースにした現代紙幣について考えると常識が外れることがしばしば生じます。

国の債務を全て返済すれば何が起きるのか - http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20120719

 

◯通貨そのものの歴史、貨幣史というものも調べてみると結構面白いものです。

お金の成り立ちとその背景-NHKスペシャル「ヒューマンなぜ人間になれたのか第4集」より-http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20120301/p1

注:このエントリーでは、一部不正確な記述を修正していない部分がありますのでご注意を)

 

 

【リフレ政策】

アベノミクスでの株価上昇を目の当たりにしてさえも、「リフレ政策は失敗するという論調」も今もって語る人々がいます。

新井白石の失敗もリフレ政策の失敗? - http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20130926#

反デフレ・反消費税アミーゴ党設立趣旨書(草稿)

1設立目的
 ◯デフレ脱却・消費税悪影響緩和を実現する

2.党名・略称

 ◯反デフレ・反消費税アミーゴ党(「アミーゴ党」)

 

3.以下の「参加資格」設定理由
・政治では、常に「数は力」。


4.参加資格

以下のどれかひとつ以上に該当する全ての人(未成年・外国人も歓迎)
1)微力でも「1設立目的」に協力したい方
2)協力まではできないが「1設立目的」に心から賛同していただける方
・アミーゴ党以外の、既に参加している組織・企業・政党・団体によらず参加可能。
 例)日本商工会議所(消費税賛成)傘下の企業団体に所属しているが消費税反対だという人
・既に党派を支持している人。例えば、共産党、日本幸福実現党みんなの党自民党公明党民主党などの党員または、支援者・支持者だが、デフレ経済または消費税増税に反対する人

支持政党はないがデフレ経済または消費税反対

 

5.現在の参加方法

 ◯党首(シェイブテイル)をTwitterでフォローすること。

 (フォローはこちらからどうぞ)→https://twitter.com/shavetail

 ◯党首が相互フォローした段階で入党承認されたものとする。

 

6.党費などの義務

・党員の義務は、各種選挙では「アミーゴ党」またはアミーゴ党同様に反デフレ、反消費税またはその悪影響緩和政策を掲げる党に投票すること。

・当面党費の徴収はしない(党として現段階では協力スポンサー探しもしていなければ、また2016年まで大きな国政選挙もないので)

 

7.党員募集目標について

1)まず100名。相互フォローで自動承認というルールから既にクリア。

2) ついで1,000名。上記同様、既にクリア。

(いかにデフレ下の消費税が有害無益であるか、いかに日本の財政が健全であるか、いかに日本の政治家・経済学者・マスコミ評論家が国家より自分の利益しか考えていいない結果、デフレを招いているという内容を詳しく記した、シェイブテイル日記の読者として1300名近い方々がこれまでに既にフォローされていました)

【H26.1.31追記】現在党員数1,741名です。

3)3,000名

4)10,000名

 

潜在的には党の主旨に賛同する日本人は100,000,000名(1億人)いるとかんがえられる。Twitter利用者はその1/10、1千万人。まずはその1/1,000の1万人をアミーゴ党員とすることを目指す。 将来的には他のSNSなどアミーゴ(党員)増加手段も加える。

 

いま、なぜ反デフレが必要かについては兄弟ブログ「シェイブテイル日記」をご覧ください。デフレ・消費税、国債・貨幣について考察したブログ

  シェイブテイル日記 

 

                                   以上

’16年の政界台風の目は既存政党ではない

日本経済シナリオを予測の前提と客観状況

現在判明している日本経済の予定としては、今年4月の消費税8%への増税から2016年夏に実施される可能性がある衆参同日選挙までいくつか知られています。

これらの既に決まっているスケジュールを時系列に並べてみたのが図表1です。

 消費税は10%増税までほぼ確定している
図表1 第二次安倍内閣と消費税増税のスケジュール
出所:各種報道による。但し来年春の経済的理由による自殺者急増は、1997年の橋本消費税プラス2%増税からのアナロジー
今年夏頃の政府支出拡大は、増税派・反増税派ともに反対する理由がない。
何故ならば、今年秋の経済指標が悪ければ安倍首相が10%増税に躊躇する可能性が出てくるので、財務省は今年秋の経済指標を良くする必要がある。
財務省は政府支出は自由にコントロールすることができるので、名目GDPを一時的に
改善させることで、10%増税への反対理由を抹殺できる。

'16年衆参選挙の台風の目は現在の既存政党ではない

こうしてみますと、
●今年暮れから2015年初までには消費税は15年10月の消費税10%が決定している。
新興国では現在翳りが生じているアルゼンチンだけでなく中国やモルガン・スタンレーのいう通貨危機懸念国FRAGILE5(ブラジル、トルコ、南アフリカ、インド、インドネシア)などにもショックが及んでいる可能性がある。
●自殺者統計で誰の目にも自殺者急増が明らかとなる。
●以上のことから、1997年の二の舞い以上の最悪経済が襲来したとことが誰の目にも明らかとなった直後に自民党総裁選がある。
●その時点で、安倍首相・菅官房長官を含め、最後まで消費税に反対した人は、自民党内にはただの一人もいない。
公明党民主党・維新の会なども全て消費税に賛成している。
●消費税に反対した左派の共産党などは、天皇制や憲法9条など、半世紀前からの自論に拘泥し、いかにも国民の目線から乖離している。従って、消費税に反対したのもマクロ経済への理解が他党より優るため、というよりも反自民・反権力のためであり、これら反政府的泡沫政党まではインナーサークル(政権に近い仲良しグループ)は洗脳をしなかったために過ぎない。
みんなの党は党首がマクロ経済を一番理解している政党ではあるものの、求心力がなく遠心力しか働かないため、常に「みんなバラバラの党」のまま。党首が多数決の存在重要性を知るまでは選挙や意思決定のキャスティングボートとして勝てる要素がない。 *1

といったことから、マクロ経済的根拠から今から実施が決定している消費税増税の悪影響緩和策を唱え、デフレ脱却を党の第一目標とする政党が出現すれば、今は全くの泡沫政党であっても、2016年衆参同日選挙では政権奪取さえ夢ではないのかもしれません。

ただ、その政党は現在の既存政党やその離散集合・焼き直しではあり得ないのではないでしょうか。

*1:政党党首が多数決の存在を知らないは書き過ぎですので訂正しました。ただ、党首が多数決を軽視することは、原因が「重要性を知らない」でも「存在自体を知らない」でも、結果は同じことですね。