シェイブテイルのデフレ脱却実践記

シェイブテイル日記ではデフレ経済研究を行ってきました。今後はこれをデフレ脱却実践につなげます。

日銀は空気で動く

2000年の速水総裁時代の日銀が、政府の反対を押し切ってゼロ金利政策を解除したころの日銀議事録が公開されました。

(以下引用)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
★禍根残したゼロ金利解除、緊迫の駆け引き明らかに 日銀議事録
日経QUICKニュース

 日銀は27日、2000年7〜12月に開いた政策委員会・金融政策決定会合の議事録を公開した。
同年8月に日銀は政府の反対を押し切ってゼロ金利政策を解除。緊迫のやり取りが明らかになった。

 解除に向けて議論を先導したのは、議長の速水優総裁。非常措置のゼロ金利政策
「条件がそろえば元に戻すのが当然。そうしないと市場のバイタリティーが出てこない」と持論を展開した。

 そごうが経営破綻した直後の7月は「少し間が悪い」(武富将委員)として解除を見送った。
8月には株価が落ち着きを取り戻し「そごう問題の影響にも一応見極めがついた」(藤原作弥副総裁)として議論が一気に加速。
雇用・所得環境も改善し、多くの委員が「デフレ懸念の払拭が展望できるような情勢に至った」と判断。
ゼロ金利解除の流れが決まる。

 正副総裁を含む9人の政策委員のうち、解除に反対したのは中原伸之委員と植田和男委員。
物価がプラスに転じていない段階での利上げに異を唱えた中原委員は、
「デフレ懸念払拭」という抽象的な判断基準を痛烈に批判した。
株価などを気にした植田委員を藤原副総裁が「できるだけ多くのひとの賛同を得たい」と勧誘する一幕もあった。

 速水総裁がゼロ金利解除を提案したところで、政府の出席者が「伝家の宝刀」を抜く。会議は一時中断。
大蔵省と経済企画庁の代表2人が協議し、日銀に採決の先のばしを求める「議決延期請求権」を行使した。

 前代未聞の事態に戸惑いが広がる。山口泰副総裁や三木利夫委員らは政府側に繰り返し説明を求めた。

大蔵省の村田吉隆総括政務次官はゼロ金利解除で「市場に送るシグナルが(金融引き締めに)変わることを心配している」と警告。
しかし速水総裁は「金融緩和の程度を微調整する措置」にすぎないと譲らなかった。

 中原委員は政府との対立が「今後の政策運営に禍根を残す」と警鐘を鳴らす。
最後は速水総裁が「これ以上議論しても時間がかかるばかりだ」と打ち切った。

 1年半続いたゼロ金利政策がこうして幕を閉じる。だが同年秋にIT(情報技術)バブルが崩壊。
結果的に信念を貫いた日銀の大決断は裏目に出て、翌年3月に量的緩和へと追い込まれていく。
(文中の肩書、組織名は当時)

                     以上

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この内容と、以前この政策決定に直接関わっていた中原伸之氏の体験談とを重ね合わせると、日銀での政策決定の本質が見えてくるように思います。

まず、表舞台に立つ「審議委員」。これらの人々が、中原伸之氏のようなごく一部の例外を除き、意思決定が軽い。当時の副総裁・藤原氏などに至っては、「自分は経済は素人だから。」と言ってはばかりませんでした。
この軽い神輿を担いでいるのが日銀の実務を担っている「日銀当局」。いわゆる事務方です。こっちは頭はいいが、日銀に脈々と続く、インフレ恐怖症に罹っているか、かかったふりをしていないと出世の階段を登れないため、物価を抑えこみ、またマスコミあるいは無知な政治家をを通じて世論を操作しようとしています。
 世界的に見て物価(GDPデフレータ)が2-4%程度にコントロールされている国々と日銀がマイナス1%程度にずっとコントロールしている日本との間に4%前後もの物価変動の乖離があろうが、それで国民生活が脅かされ、自殺にまで追い込まれ ようが知った事ではない。
ところが、これらの人々は、傲慢であると同時に意外なくらいに世間の目を気にしているため、中原氏が喝破しているように、「空気によって動く」。 本当に気持ちの悪い組織です。

 現在の日銀トップ・白川氏は、以前インタビューに応えて、こんなやりとりをしていました。
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白川総裁に聞く(ワールドビジネスサテライト
Q.
デフレを懸念する声は多いですが総裁自身が肌でデフレを感じる事はありますか?
A.
今の仕事に成ってからウィークデーに買い物に行く機会が激減したんですけども
週末には家族と一緒に近くのレストランでランチセットを食べていますがコレだけ内容が豊富で
充実した食事をこの値段で食べられる事に驚いています

お店のほうから見れば経営は大変なんだろうと思います
消費者の立場から見ますと
この所得でコレだけの物を買えるのかっていう風に感じます
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まぁ、白川さんは本当に庶民の窮状は知らないのでしょう。
もし知った上でこんな受け答えをしたとすれば、白川氏の人間としての価値に疑問をいだかざるを得ません。