シェイブテイルのデフレ脱却実践記

シェイブテイル日記ではデフレ経済研究を行ってきました。今後はこれをデフレ脱却実践につなげます。

日本の物価誤差が正された時、歳出はどうなるのか

日本で物価指数として重視されている総務省方式の消費者物価指数(CPI)と、東大物価指数。
両者の差は、先に述べた通り年率0.6%です。
CPIはともかく東大物価指数はまだマイナス - シェイブテイル日記 CPIはともかく東大物価指数はまだマイナス - シェイブテイル日記

大した差ではない、ですって? ところがそうでもないのです。

現在、社会保障制度の綻びが問題になっていますが、例えばその中の医療・介護保険点数にしても、東大物価指数が正しく、総務省CPIでは上方バイアスにより、デフレ期間21年に毎年0.6%の誤差が蓄積したとすれば、筆者試算では現在の物価測定の誤差は17%にも達し、社会保障費総額は現在の110兆円 *1ではなく、93兆円で済んでしまう計算となります。 その差なんと年間17兆円。 

また、平成24年段階で、国家公務員が64万人、地方公務員が279万人の合計323万人とされています。 *2

ところが、人事院勧告に基づき給与が決まる労働者はこの公務員に限りません。労働運動総合研究所の資料によれば、2001年段階では750万人、2011年段階でも625万人の労働者は人事院勧告により給与が決まっているそうです。これらの人々の人件費は34.7兆円とされています。*3

この34.7兆円が、総務省CPIをベースに支払われたと仮定した場合、上記と同様の筆者試算では30.6兆円で済んでしまいます。*4

これをデフレが始まった1993年に遡って公務員人件費総額を試算すると、2013年までの21年間に総務省CPI方式なら774兆円、東大物価指数方式なら710兆円の支払総額となり、その差は64兆円にも及びます。

これらの物価指数の大きな欠陥による各方面への歳出の過払いを放置したままで、消費税を引き上げる案を麻生財務相らはさも決まったように公言しています。*5 
皆様はどうお考えでしょうか。


    増え続ける歳出

*1:http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hokabunya/shakaihoshou/dl/05.pdf

*2:総務省資料による

*3:労働運動総合研究所資料

*4:これも年間0.6%の誤差が21年蓄積したとして試算しました。実際には50人以上の事業所の民間の給与などを細かく調査して算出する、とされていますが、その民間給与は公表されている物価に影響を受けることは当然ですので妥当な仮定ではないでしょうか。

*5:公式には今年10月時点で経済状況を見て判断する、というのが政府見解。