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日銀総裁同意人事に順風

今年の夏の参議院選挙を前に、参議院が流動化し始めています。
この参議院の流動化がアベノミクスに好影響を与える可能性が出てきそうです。

民主党から参議院二人が離党の意向を表明(佐賀・川崎氏、香川・植松氏)。
また離党予備軍は他にもいるとされています。*1
みどりの党から離党の動き。埼玉・行田氏がみんなの党での公認要請へ。*2
国民新党が解党を宣言。党代表の自見氏は、鳥取・浜田氏と共に、自民党への復党を打診中。*3

週明けに米国から帰国した安倍首相が、まず与党内を固めたうえで、最大野党の民主党に日銀人事の同意を取り付ければ、それで絶対多数は確保できます。
 ただ前原氏が主張するように、民主党が党として「過度なリフレ派は望まない」とすれば*4、その他の野党との連携がカギになってきます。

では先にみた参議院での各政党の動きをベースに、参議院内勢力の変化を見てみましょう。
日銀の総裁にアベノミクスの推進を期待する政党から積み上げる形で図1を書いてみました。

 参議院ではこれまでよりも
アベノミクス賛成派が増えそうだ


   図1 参議院の勢力変化過半数付近を拡大表示)
参議院での現在の過半数は118。 与党は102(自民83、公明19)。
みんなの党(12)、新党改革(2)は元来リフレ派的な党とみられる。
維新の会(3)もみんなの党との協力関係から同意を取り付けられそう。
民主党時代の与党(つまり反リフレ系)だった参議院のうち、
民主党→2名離党、みどりの党1名→みんなの党国民新党2名→自民協力
という動きを考えると、今後は民主党などの協力なしに与党の主張が
過半数を取る環境が整いそう。

 こうしてみますと、与党内を完全に固めさえすれば、元来リフレ派的な野党の合意だけでも過半数超えしそうです。
ということは、野党第一党民主党の協力を仰ぐために、中途半端は人物を日銀総裁に推す必要はないということでしょう。

ただ、政治は生き物であり、万一与党内から造反者が出た場合などを考えると、例えば民主党にもいる 金子洋一氏のようなリフレ派議員 にも働きかけ、党派を越えてアベノミクスを推進できる日銀総裁を選び出すようにしっかりと根回し・票読みを積み重ねることが重要でしょう。