シェイブテイルのデフレ脱却実践記

シェイブテイル日記ではデフレ経済研究を行ってきました。今後はこれをデフレ脱却実践につなげます。

巨大地震のクセからみた国土強靭化計画の意義

 東日本大震災から1年半以上が経過しました。 被災地については、誰しも一日も早い復興を望むところです。
ただ、全国的な防災公共事業事業については、自民党の国土強靭化計画のような積極策と、民主党のように、財政再建重視の観点から消極的な考え方に大きく割れています。

 今回は、財政という視点を離れ、大地震の特性という観点から防災公共事業の是非について考えてみたいと思います。

 ご存知のように、地震の規模はマグニチュード(M)で示されます。 巨大地震ではM8−9クラスのものも珍しくはありません。 また、M9地震(東日本大震災がM9.0)は、M8地震のエネルギーの32倍のエネルギーを持っています。

 そこで、1800年以降に記録された巨大地震のうち、M8以上のものだけを拾いだし、縦軸に発生年、横軸に1800年以降の累積個数(何個目のM8以上巨大地震だったか)、◯の大きさでマグニチュードを示した図を作成してみました。 図1がそれです。
図中 ● は、日本近辺で発生した巨大地震、その他の はそれ以外の地域での巨大地震を示しています。
 なお、例えば阪神大震災(M7.3)などは、M8未満の地震のため記載を全て省きました。


図1 1800年以降に発生した巨大地震
縦軸は巨大地震発生年、横軸は1800年から数えたM8以上巨大地震の累積数を示す。
円の大きさは地震の規模を示し、1ミリ未満の最小の●がM8.0巨大地震に相当する。
それ以下の地震は全て省略した。
図中、2011年の赤丸が東日本大震災、それより一回り大きい2005年の青丸がスマトラ沖地震
そして、1960年の最大の青丸が、観測史上最大のM9.5のチリ地震を示す。
地震発生年と規模の出典は、ウィキペディアなど、作図は筆者)

 図1を作図して見ますと、世界的に見るとM8巨大地震はそれほど稀ではなく起きていることがまずわかります。
 面白いことに、観測史上最大のM9.5地震が起きた1960年頃には相前後して巨大地震、それもM9クラスが、1952年カムチャツカ地震(M9.0)、1957年アリューシャン地震(M9.1)、1960年チリ地震(M9.5)、1964年アラスカ地震(M9.2)と発生しました。
 ところが、その後には、一転して1985年メキシコシティ地震(M8.1)まで20年間もM8地震がない静寂期がありました。
そして1994年から現代までは、再び巨大地震が連発して起こる時期に入っているようです。

 また、1960年前後は上記のようにアメリカ大陸太平洋岸を中心に巨大地震が起きていたのが、この20年はM8以上巨大地震の過半数が、スマトラ、日本付近など東アジア太平洋地域で発生しています。
 理由はよくわかりませんが、どうも、巨大地震というものは20年位のスパンでは近い地域で連続して起きる傾向があるようなのです。

 公共投資では、バラマキやハコモノではなく、高い費用対効果が求められる、という意見もよく聞きます。
 それももっともな話なのですが、現在実際に東アジアで巨大地震が多発していることを踏まえて考えると、デフレ脱却の起爆剤でもある国土強靭化計画を日本全体で迅速に執行することは、決して無駄にはならないのではないかと思うのです。