消費税に対し日本商工会議所はどう捉えているのか
先日のエントリー「日本商工会議所こそ消費税増税問題のカギを握っている」で、日商の見解を質す問合せを入れたことを書きましたが、今日日商の事務局の方から電話を貰いました。
事務局の人(以下「事」)「シェイブテイルさんですか?」
シェイブテイル(以下「シ」 )「ええ。」
事「ご意見いただきありがとうございます。消費税に対する日商のスタンスについて聞きたいとか。」
シ「ええ。日商は消費税に対し、『条件付き賛成』ですよね。日商の会員の9割が中小企業者なら日商のスタンスは明確に反対にすべきではないんでしょうか?」*1
事「仰っていることは各地の商工会議所からのご意見として上がってきております。ただ、日本の社会保障財源に対し何も考えないというのは無責任というのが私どもの考え方でして、社会保障財源に限って使うのであれば、また無駄な出費は抑制するのであれば、という条件付きで賛成しております。」
シ「でもそんな条件がついて日商は賛成だなんて理解している国民は百人にひとりもいないでしょう。私なんかゲスですから、海外売上高比率が低い企業出身の会頭の時代は反対だったのが、海外売上高比率が高い企業出身の会頭になったから賛成に回った、位にしか思いませんよ。」*2
事「…。」
シ「そもそも、仰っている条件なんて何も考えず野田首相は『日本としても財政再建への道筋を明確に示す必要があると判断したもので、消費増税が国際公約となった』って言ってますよ。」*3
事「…。ただですね。政府の委員会に釘を刺しに行こうとしても、経済3団体の中でウチだけ呼ばれなかったり、マスコミも『条件付きの賛成』だって言っているのを詳細に報じないんです。」
シ「そりゃ消費税の政府の委員会ってどうせ財務省がお膳立てしてるんでしょう。条件付き賛成なんてややこしいこと言う団体は呼ばないでしょう。 マスコミが悪いって仰っていることも確かにそうだとは思いますが、日商のHPには『条件付き賛成』って書いてある。賛成か反対か二者択一だ、って言われたら誰だって日商は賛成だってしか思いようがありません。」
事「…。」
シ「97年に消費税が上がった時から日本の自殺者は(ry」*4
事「…。」
シ「更に今回デフレで消費税が上がれば更に景気が(ry」
事「…。」
シ「最近ではついに'13年10月に8%、'15年4月に10%に上げるって、決まったように新聞に出るように(ry」
事「…。」
シ「経済3団体のうち、残るふたつは輸出企業の代表者のような立場でしょう。弱者の中小企業者を守り、日本経済をまもる力と見識をもっている経済団体は日商だけですよね。」
事「個人的には仰るようなことだと認識しています。」
シ「経団連と同友会は、『日商が条件付きでも賛成に転じてくれたからこそ消費税は前進した。日商の言い分だって多少は聞いてあげなければ』なんて本音を漏らしているそうじゃないですか。」*5
事「…。」
シ「まぁ、電話口で私の意見を聞いていただいている「事」さんも思いは私と一緒とだけ聞いて一安心しました。日商のHPを時々開いて、『消費税には反対です』って明確にされる日を楽しみにしていますよ。」
事「ありがとうございました。またご意見頂戴したいと思います。」
それでも条件付き賛成のままですかね、日商様。