シェイブテイルのデフレ脱却実践記

シェイブテイル日記ではデフレ経済研究を行ってきました。今後はこれをデフレ脱却実践につなげます。

日本の支配者・官僚の政策目的

【要約】
過去3回のエントリーに続き、「日本国の正体」から。
官僚主権が維持されるメカニズムは分かりました。*1
政府紙幣政策に財務官僚が反対するわけも分かりました。*2
では霞が関官僚は一体何が目的で日本を支配しているのでしょうか。

日本国の正体 政治家・官僚・メディア――本当の権力者は誰か (現代プレミアブック)【日本国の正体 p124〜】
(1)経産省などの場合−「専務理事政策」とは何か−
どの役所も「無駄を省き、予算の効率化を目指す」と口では言う。ところが本音では「この新政策を打ち出すにあたって、我が帝国を少しでも拡大できないか」と知恵を絞っている。
 ある霞が関OBは、私(長谷川幸洋氏)にこう語った。
「大体、新しい政策を企画立案して予算要求しようとなったら、先輩OBのひとりやふたり、その新政策の枠組みで天下りの面倒を見られるようにするのが普通だよ。そのくらい知恵が出なければ霞が関で”できる奴”とは言えないね」
 例えば、経済産業省には「専務理事政策」という隠語がある。 これは霞が関官僚の間では常識といっていいくらい、よく知られた言葉なのだが、私は不覚にも数年前まで知らなかった。かつて経産省の前身である通商産業省記者クラブを何年も担当し、経済担当の論説委員を10年も務めているにもかかわらず、である。勿論、経産官僚とも特派員時代を含めて何人も親しく付き合ってきた。
 それでも、私は彼らから「専務理事政策」という言葉を聞いたことはなかった。きっと彼ら官僚にとって新聞記者である私には知る必要がない言葉だったのだろう。
 そんな私に「あの霞が関の”専務理事政策”も、いい加減にしないとね。」と言って教えてくれたのは、ある総理経験者である。
それは、つまりこういうことだ。
 霞が関が「新政策」を立案するとする。 日本の産業をざっと見渡して、何がこれから発展するかを考える。すると、官僚はそうした産業の業界団体を作る。「政府としては、皆さんの業界を支援する。ついては、皆さんが業界団体を作って、政府に要望書を出して欲しい。そうすれば、そこを窓口にしたい」と言うように。業界団体ができると、法人化を目指す。そこで「できれば、我が省のOBを専務理事で迎えてくれればありがたい」と持ちかける。うまく成功すれば、天下りポストがひとつ増える。これが「専務理事政策」だ。話はこれだけで終わらない。次は基準認証作りが控えている。「皆さんの産業分野は新しく、統一した規格がない。そこで基準認証制度を作って、統一規格にすれば、相互に利用しやすく、産業全体としても発展する」と持ちかける。うまくいって、基準認証ができれば、規格試験を実施し、試験料を徴収する。毎年決まった認証料が入るようになればしめたものだ。これが専務理事の人件費に化けたりする。ここまで「新産業の育成」に成功すれば舞台回しをした官僚は金メダルを取ったも同然だ。「局長までは間違いなし」の出世階段の切符を握ったと言える。

(2)財務省の場合
財務省は「財政再建」という中立的な立場で語ろうとする。
一口に「財政再建」といっても、それを増税で達成するのか、それとも歳出削減で達成するのかでは天と地ほども違う。
大幅増税になれば、国民負担が重くなるのは勿論である。しかし逆に霞が関官僚にとっては、増税は自分たちが扱える予算が増えることになる。予算編成する財務省主計局にとっては「大きな財布」を意味し、それが権限拡大に直結する。財布が大きくなれば、予算を配る先の政治家や他省庁に対して強い立場に立つことができるからだ。
 逆に歳出削減を進めれば、官僚が握る財布は小さくなって、それだけ立場が弱くなる。
「ないそでは振れません」と言い続けるより、「これだけ予算をつけてあげますよ」と言うほうが貰うあいてがありがたがるのは当然だろう。従って増税歳出削減かは官僚にとってこの上なく重大な問題だった。

この本の引用も、もうこの位にしておきましょう。


【関連記事】
 日本国の正体 -官僚主権が維持されるメカニズム
政府紙幣発行問題」の顛末()、(

*1:官僚主権が維持されるメカニズム

*2:政府紙幣発行問題」の顛末()、(