シェイブテイル日記2

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●「財務官僚に牛耳られている日本」(EJ第3175号)

今日は平野浩という方のブログ「Electronic Journal」の今日のエントリーを「リツイート」します。*1
(以下引用)
 小沢一郎を中心に2回にわたって政治の世界のことを書いてき
て気が付いたことがあります。それは次のことです。
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 いったい日本という国は、誰が治めているのだろうか。その
 中心にいるのは誰か。
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 中心にいて日本を操っているもの──政治家か官僚かというな
ら、それは官僚であることは確かなことです。その官僚の完全支
配の国家の中枢にいるのは「財務省」です。財務省は、長年かけ
て、司法、立法、行政の三権をコントロールする存在になってお
り、実質的に日本を動かしているのは、財務省であるといっても
過言ではないといえます。
 しかし、財務省は少なくとも今までは政治家の黒子に徹し、表
には出てこなかったのですが、民主党政権になってからは、平然
と表に姿をあらわしています。とくに菅内閣と野田内閣ではそれ
が非常に目立つのです。しかし、われわれ国民は、財務省といえ
ば、国の予算を編成し、国家財政を預かる役所であることぐらい
しかほとんど何も知らないでいます。
 現在の野田政権は、典型的な財務省主導内閣であるといわれて
います。ある意味において、これほど財務省主導が剥き出しの内
閣は今までにはないとさえいわれています。
 野田佳彦氏は、財務副大臣のときから一番熱心に財務官僚のレ
クを聞く優等生であるといわれていた人です。財務相として、菅
首相のやり方を見ていて、財務省のいうとおりにやっていれば首
相にもなれるし、内閣もうまくやっていけると確信したのです。
 震災直後の3月のことです。菅政権当時の官邸では、10兆円
を超える復興財源を「日銀の国債引き受け」で賄うことが検討さ
れていたのです。
 このとき、財務省のボスである勝栄二郎事務次官は、これには
財務相として国会で反対するよう進言し、野田財務相はそれを受
けて、3月25日、衆議院財務金融委員会において、自民党・山
本幸三議員の質問に対して次のように答弁しているのです。
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 日銀の国債引き受けは財政法で禁止されている。したがって、
 検討していない。         ──野田財務相(当時)
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 この答弁を受けた山本幸三議員はさらに次のように質問してき
たのです。山本議員は財務官僚OBなのです。ここで野田財務相
は大恥をかいたのです。
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 山本:日銀が毎年、相当の国債を直接引き受けていることを
    ご存知ですか。
 野田:直接?あの─、まぁ、日銀のやっていることは金融政
    策の、その・・・
 山本:知っているのですか、知らないのですか。
 野田:いや、その、知りません。
        ──「週刊ポスト」2011年10月07号
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 確かに財政法は、第5条で日銀の国債引き受けを禁じているの
ですが、特別の事由がある場合は、国会の議決を受けた範囲内で
引き受けを認めているのです。実際に毎年、10兆円以上を日銀
に引き受けさせているのです。野田財務相は、そのことを知らな
かったのです。
 これには、さすがに温厚な野田氏も委員会後に激高したそうで
す。「なんで教えてくれなかったのか。悔しい!」と。菅首相
やられましたが、これは財務省が大臣にいうことをきかせるよう
にするショック療法のひとつなのです。
 民主党の幹部議員である野田佳彦氏は、当然民主党として国民
と約束したことを実現する使命感を持っているはずです。しかし
もし財務省のサポートがないと、自分が大臣としてやっていけな
い現実を知ると、そういう使命感は捨ててしまったのです。野田
氏は財務副大臣になる前は増税論者ではなかったからです。おそ
らく財務副大臣時代にすっかり洗脳されてしまったのでしょう。
 今や財務省は、政・官・司・財・報のすべてを牛耳るマンモス
的存在になっています。並みの政治家ではその権力に逆らうこと
は困難であるといえます。自民党脱官僚をするのは限界がある
ことを悟った国民は、剛腕小沢のいる民主党に政権を委ねたので
すが、まったく期待外れの状態に陥っています。
 財務省を中心とする官僚機構──霞ヶ関がきちんと日本を良い
方向に導いてくれるならよいのですが、彼らにはその能力はない
といえます。それは、「失われた20年」の経済無策や年金政策
のデタラメさを見れば十分でしょう。彼らは、国益ではなく、省
益のことしか考えていないからです。要するに自分たち官僚のこ
としか考えていないからです。
 そこで、本日より財務省について研究していくことにします。
財務省の前身は大蔵省ですが、大蔵省はどのようにして創設され
現在どれほどの権力を持っているのか──これについて考えてい
きたいと思います。
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 政・官・司・財・報のすべてを牛耳る財務省の正体とは何か
   ── 財務省の歴史とその権力構造について ──
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 財務省(大蔵省)について、何日かブックハンティングを行い
ましたが、良い本がありません。きっと本当のことを書けない雰
囲気があると思います。きっと苦労すると思いますが、明日から
この大テーマに取り組んでいきます。なお、ツイッターの方でも
関連情報を発信しますので、そちらも覗いてみていただきたいと
思います。         https://twitter.com/#!/h_hirano
                 ──[財務省の正体/01]


ボスの勝栄二郎氏(左)とその子分(右)