シェイブテイル日記2

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民主党代表選挙を予測する(2)

【要約】
民主党代表選挙では、小沢一郎元代表が前原候補と袂を分かち、海江田候補に肩入れすることになりました。
・これを受け、代表選挙の結果も大きく影響を受けそうです。

小沢一郎元代表が前原候補を突き放し、代わって海江田候補を推したことで、民主党代表選挙の様相が一変しました。 鳩山氏に近い海江田候補と小沢鋭仁候補間で候補者一本化が図られ、海江田候補に協力して小沢鋭候補が身を引くこととなりました。樽床候補も出馬を断念した結果、現在の代表選立候補者は前原・海江田・野田・鹿野・馬淵の5候補に整理されました。
 前回のシミュレーションでみたように、得票率一位と二位のみが問題で、三位以下は第一回投票で足切りに遭う代表選挙の方式では、鹿野・馬淵氏ら、基礎票が不足する候補は最初から殆ど脈がないと思われます。*1

 24日時点での前回のシミュレーションでは小沢元代表の動きは殆ど加味していませんでしたが、選挙は数であることを骨の髄から知っている小沢元代表が海江田候補側についたこと、民主党内のグループ拘束力は自民党派閥に比べ緩やかであること、前原候補は余り寝技は得意ではなさそうなことを考慮すると、この2日間で大きく海江田候補にフォローの風が吹いたことになります。
 小沢元代表にとっては各候補の主張などどうでもよく、自分への忠誠心があることの方が遥かに重要事項であり、また自己実現の方法は「数」と割りきっていますから、表向き「互角」と評される前原−海江田両陣営の勢力図は、今も続いているであろう水面下の工作(主に小沢元代表側)により、海江田有利に傾いていくでしょう。

 さて、財務官僚傀儡で増税亡国派の野田候補は論外として、海江田候補と前原候補ではどちらが首相となった方が日本にとって望ましいのでしょうか。
政治家としての全般的力量は海江田候補と前原候補は互角ではないかと思います。
日本経済を前向きに引っ張る力も、マクロ経済を理解していると思われる小沢鋭・馬淵氏らを上の上、日本経済を破壊しかねない野田氏を下の中(与謝野クラスは下の下)として、過去の発言からするとどちらも中の上クラスかと思います。*2
 ただ、海江田氏が小沢鋭仁氏の協力により、首相候補筆頭に躍り出たことは小沢鋭仁氏に借りを作ったことを意味し、海江田首相−小沢鋭仁財務大臣という組み合わせをベースにした組閣がなされれば、日銀による意図的なデフレターゲティング政策を止めさせ、短期間でデフレ脱却する可能性が浮上するように思います。
前原氏の場合、意図してマクロ経済が分かる人を経済閣僚に入れない限り、財務官僚・日銀当局らに踊らされる可能性がありそうです。

[追加情報]8月28日  海江田氏先行決選投票の可能性も (NHKニュース)

*1:民主党代表選挙を予測する http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20110824/1314156661

*2:民主党代表選挙−次の首相には誰がふさわしいのか http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20110810