シェイブテイルのデフレ脱却実践記

シェイブテイル日記ではデフレ経済研究を行ってきました。今後はこれをデフレ脱却実践につなげます。

日本の物価は安定しているのかそれとも世界最低か

【要約】
・日本の物価を消費者物価指数でみると、97年以降0%で大変安定しています。
・しかしこの年以降、日本の経済は下げ足を早めました。
・日本の物価変動率は世界最低で中期的にマイナスですが、他の全ての国は中期的に物価上昇率はプラスです。
・日銀が意図的に消費者物価指数を0%に押さえ込んでいることが日本経済の諸悪の根源となっています。

ある人がブログで日本の物価上昇率を見て、「近年の日本の物価はインフレでもデフレでもない状態になっている」と書いていました。
[世] 日本のインフレ率の推移(1980〜2011年)
日本の消費者物価指数推移

確かに’97年以降消費者物価指数(CPI)で見た物価は0±1%にコントロールされています。
CPIを0%前後にすることが国の政策の目的のひとつだとすれば、この国は大変うまくいっていることになります。

それなのに、なぜか失業率は「物価が安定した」97年以降、4%台以上で高止まりしています。*1
この97年以降、可処分所得は減り続け、書籍数・売上もピークアウト、外食の売上もピークアウトしました。*2
スーパー売上高もそうですし、バブルにピークをつけた後、「物価が安定し始めた」97年以降百貨店売上高は急落を始めました。
日本の自殺者も97年以降高止まりし、精神疾患もこの年から急増しています。*3

そしてCPI=0%前後で安定しているはずの物価変動率は、なぜか世界最下位なのです。*4
右の物価変動率のランキング一覧表をずーーーっとスクロールしていくと、その一番下、183番目に、我が日本があります。

 なお、日本の物価は外的要因から低くなってしまっているのではなく、日銀がしっかりコントロールしていることは統計的な事実が示しています。*5

 ではなぜ「消費者物価指数前年比0%」が、中央銀行が目指すべきでない低すぎる異常値なのかと言えば、この消費者物価指数が、過去のある時点と同じものを買ったとしたらいくらかかるか、という仮定に基づき集計される指数であるため、日本のようなデフレ状態にあっては「過去のある時点と同じものを買」おうにも、当時より可処分所得が減っているため、より安いものを買わざるを得ないという点を反映できない欠陥指数だからです。*6

これら一連の事実から言えることは、物価を日本ほど低く抑え込まれている国はなく、日銀に物価を低く押さえ込まれることで、所得が減り、景気が悪くなり、うつ病や自殺者が増えるということです。
日銀が消費者物価指数を0%という異常値にコントロールしていることで日本国民は大変な被害を被っているという事実をおわかりいただけたでしょうか。
日本が物価上昇率世界最低ということはなぜかテレビや新聞では報道されませんが、右の図のように調べれば誰にでもわかる厳然たる事実です。






日本はもっと下↓
日本はもっと下↓
ずーっと下↓↓
えっ、どこよ?




更に下↓↓↓


















物価変動率ランキング   
 日本はダントツで最下位→

【関連記事というかこのエントリーの続き】
日本の「物価安定」は先進的、(あるいはせめて普通)なのか 

*1:世界経済のネタ帳 日本の失業率推移 http://ecodb.net/country/JP/imf_persons.html

*2:デフレ下での消費税アップ効果  http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20110720

*3:現代日本でなぜ精神疾患が増えているのか http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20110709/1310166936

*4:GDPデフレータでみた物価変動率 http://ecodb.net/ranking/imf_ngdp_d.html 

*5:世界一中央銀行の能力が高い国はどこか? http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20110122/1296336427 

*6:外食産業の苦境と政府・日銀の過ち http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20110702/1309578197