シェイブテイルのデフレ脱却実践記

シェイブテイル日記ではデフレ経済研究を行ってきました。今後はこれをデフレ脱却実践につなげます。

世界の国々の物価水準

日本が現在デフレであることに異論がある方はいないでしょう。
ただ、そのデフレの程度、継続期間、世界に同様なデフレ状況にある国々がどれだけあるかについてはあまり情報が多くありません。
その中で、週刊エコノミスト(10.09.28)に掲載された「世界33カ国が経験したデフレの歴史とその特性」は日本のデフレの客観的状況を考える参考になるものといえます。

 さて、デフレはH本特有の事象と捉えられがちであるが、実は、ここ数十年で
みても、デフレを経験した国は日本だけではない。
 国際通貨基金IMF)のデータベースを利用し、1980年以降に消費者物価か前年比で2年以上続けて下落した国をデフレ経験国として形式的に整理すると、
計33カ国がデフレを経験していることがわかる(表1) 出所”IMFWorld Economic Outlook Database,April2010"

この表の日本の部分を見ると、2003年以降はデフレが解消しているようになっています。 このことから、この記事では1%近い上方バイアスのある物価指標である、CPI(消費者物価指数)をバイアスの補正せずに使っていることが伺えます。そこで、同じIMF”World Economic Outlook DatabaseのOct.2010版で、測定誤差(上方バイアス)のないGDPデフレータで国々の物価水準を見てみました。


図表2 世界のデフレ経験国  △:GDPデフレータがマイナスの年、:デフレ(GDPデフレータが2年以上続けてマイナス)
これからみると、デフレ自身は世界的にみてそれほど珍しい現象ではないことが分かります。’96年以降だけでも、アフリカ(6)、アジア(4)、中東(6)、南北アメリカ(3)、欧州(4)の計23カ国がデフレ経験国でした。 ただ、日本のデフレの何が特異的かといえば、まずその継続年数が目につきます。そこで、デフレ経験国それぞれのデフレ継続年数をグラフにしてみました。
 
図表3 デフレ経験国のデフレ継続年数('96−'10)
元データ出所”IMF World Economic Outlook Database,October2010" 赤が日本
このデータをとったデータベースには、182カ国のデータが載っています。 そこで更に、デフレ非経験国を含めて図示すれば次のようになります。
  
図表4(上) 世界各国のデフレ継続年数('96−'10)          図表5(下) 日本の物価推移(GDPデフレータ、'94=100)
元データ出所”IMF World Economic Outlook Database,October2010" 赤が日本
'96年以降、世界182カ国で、デフレを6年以上経験している国は世界的に見ても日本以外にはありません。
後は、台湾の5年連続が2位、アルゼンチン・コソボの4年連続が3,4位。
またその日本では'97年の消費税アップがなければ、'95年からデフレであり、更に'11年のデフレ継続も確実視されていますから、日本とは実質的には13年ではなく17年デフレが継続している異常な国であることが分かります。

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