50円札と日銀法改正
皆さんはこのお札、知っていますか?
これは昭和26年に発行された50円札です。
描かれている人物は高橋是清。 蔵相・日銀総裁を務めた人物です。
歴代日銀総裁中、紙幣の肖像に描かれている人は高橋是清以外にはいません。
高橋是清の業績については前回「昭和恐慌のデフレをどうやって脱出したか」に書いた通りです。
昭和26年当時は、昭和恐慌によるデフレから日本を救った人物としてはっきりと認識されていた証拠と言えるでしょう。
昨今の日銀総裁は徒にデフレを放置するのみならず、国債の日銀引き受けをしないことを「人類の英知」などとトンデモ発言をしています。
近く開かれる国会では、みんなの党は日銀法改正を提案し、デフレ脱却に向けて協力するよう政府に、日銀に対する強制力を持たせようとしています。 民主党・自民党でもこれに呼応し、党内調整を進めているという話も伝わっています。
昨日、ドル円相場が82円台をつけたことから財務省は為替介入を行なったため、現在85円台まで円安方向に動きました。
日銀もその資金を市場に放置する非不胎化を行っているようです。これ自身はデフレを悪化させない意味では結構なことかと思います。 しかし、そもそもここまで円高が進んだ原因は、欧米で金融緩和を進めている最中に狂信的なデフレ信者・日銀がこっそりと金融引き締めを図ったことにあるのですから、日銀を早急に政府のコントロール下に置くことが肝要でしょう。
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