日銀による世界史上最長のデフレ
現代日本がデフレ、しかも長期のデフレであることは間違いありません。
IMFにならい、「物価の2年連続での下落」をデフレの定義とすれば、デフレの指標であるGDPデフレータでは、日本は'98年を起点に過去12年間のデフレです。その前年の消費税2%アップがなければ、’95年以来15年連続デフレだったでしょう。
この点について、以前から気になっていることがあります。
過去にこれほどの長期間デフレだったことがあるのか。
三菱UFJ証券のチーフエコノミスト、水野和夫氏の著書によれば、
・日本では、明治以降、8回のデフレがあったが、昭和以前での最長のデフレは
1925年から31年までの7年間(昭和恐慌でのデフレ)。
・米国では1913年以降、6回物価下落があった。その最長は1930年から
33年の4年間。
・世界で物価統計が最も連続して古くから存在しているのは英国で、その英国での
最長が5年間、「大不況(the Great Depression、1873年から1896)の間でも最長4年。
[以上、「人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか」より引用]
ということだそうです。
要するに、平成日本のデフレは、中世以降の世界史上、ダントツで最長、という驚くべき状況なのです。
最近自民党の山本幸三議員から「日銀に潰された経済」という本が出版されました。
ごくかいつまんで言えば、日銀がデフレの総本山であり、国民を欺いてデフレを長期化させているという内容です。最近出版されたのですが、版元でも品薄状態のようです。
こうした日銀の犯罪的政策を糾弾する書籍や最近のみんなの党の主張などにより徐々に日銀包囲網は狭まってきていますが、一日も早く世界史にも残る日銀の愚策をやめさせないといけません。
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