シェイブテイルのデフレ脱却実践記

シェイブテイル日記ではデフレ経済研究を行ってきました。今後はこれをデフレ脱却実践につなげます。

世界の中の日本のデフレと自殺

日本がデフレになりはじめてから、もう随分経ちますが、世界の他の国々の状況も見てみたいと思います。
今回も、IMF World Economic Outlook Database(Oct. 2009)を使って分析してみました。

分析対象は、G20の国々、期間は1995年以降2009年までの期間としました。
G20には、EUも含まれていますが、今回の分析からはEUは外しております。
消費者物価指数では、物価が高めに測定されてしまう、「上方バイアス」というものがあることが知られており、日銀の白塚氏の報告ではCPIで見た物価指数は0.9%ほど高めに出ているとのことですから、物価下落年数を見るときには、対前年比で0.9%以下の物価上昇は、実質的には前年比マイナスとしました。


1.消費者物価指数(CPI)で見た物価上昇率ランキング
(国名、その間の平均物価上昇率、物価下落の最長連続期間)
?ブラジル 206.7% 0年
?ロシア   86.7% 0年
?トルコ   46.4% 0年
?インドネシア12.4% 0年
?メキシコ  11.3% 0年
?南アフリカ  6.8% 1年
?インド    6.8% 1年
?アルゼンチン 6.6% 3年
?中国     4.7% 5年
?韓国     3.7% 0年
?オーストラリア2.7% 1年
?イタリア   2.7% 1年
?米国     2.5% 1年
?英国     1.9% 1年
?カナダ    1.8% 1年
?ドイツ    1.8% 1年
?フランス   1.7% 2年
?サウジアラビア1.7% 8年
?日本     0.0% 12年

G20構成国中、日本は物価上昇率が最下位であり、2009年の物価水準は1995年と全く一緒であり、日銀でも認める測定指標の上方バイアスを考慮すると、12年もの間、物価は実質前年割れを続けています。 

念のため、もうひとつの物価指標であるGDPデフレータでも各国の物価変動を見てみます。
GDPデフレータでは物価の上方バイアスがあるとはされていませんので、前年比マイナスの年を物価下落年としました。

2.GDPデフレータで見た物価上昇率ランキング
(国名、その間の平均物価上昇率、物価下落の最長連続期間)
?ブラジル 261.0% 1年
?ロシア   97.9%  0年
?トルコ   45.1%  0年
?インドネシア14.4% 0年
?メキシコ  12.6% 0年
?南アフリカ  8.2% 0年
?アルゼンチン 7.1% 4年
?インド    5.8% 0年
?中国     5.4% 2年
?サウジアラビア4.1% 1年
?韓国     3.5% 1年
?イタリア   2.9% 0年
?オーストラリア2.7% 0年
?英国     2.4% 0年
?米国     2.2% 0年
?カナダ    1.9% 1年
?フランス   1.6% 0年
?ドイツ    1.1% 1年
?日本    −0.7%12年

GDPデフレータで見た場合、他の国々と異なり、日本は物価が対前年比マイナスであること、それも現在までに続く12年間マイナスが続いている点が注目されます。

日銀は、2006年に出した「物価安定の考え方」で、望ましい物価水準を「バイアスのない物価指標で見て、0%」としていますが、G20構成国の物価水準と比較してみると
?バイアスのない物価指標で見た場合、前年比0%の水準を下回る年が多すぎる
?そもそも、物価水準が前年比0%という狙いが、他国との比較で低すぎる
という二つの点で異常だと思えてなりません。

ちなみに、日本で物価が対前年比マイナスを続けている、1998年以降というのは、日本で自殺者が3万人を超え続けている期間と全く一致しています。
これを只の偶然と見ることもできるでしょう。

しかしそれまでの毎年2万人程度の自殺が、いわばどうすることも出来ない理由による自殺としても、この期間に上積みされた毎年1万人強、延10数万人の自殺者は
デフレ→企業売上減→コスト削減のためのリストラ→労働年齢での自殺 
というルートでデフレによって殺されていると見るのは考えすぎでしょうか。

リフレ政策を発動せよ