シェイブテイル日記2

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インフレターゲット

さて、今の日本での景気対策では、金融政策が重要だという話をしております。

日銀(そして政府さえも)はインフレターゲット政策や政府紙幣などに対し、概ね何故か否定的見解を示しています。

ウイキペディアによれば、インフレターゲット政策を導入している国について、

"1990年のニュージーランドで導入されたのを皮切りに、1990年代イギリス・スウェーデン・カナダ・オーストラリア等でも実施され、つづいてブラジル・チリ・イスラエル・韓国・メキシコ・南アフリカ・フィリピン・タイ・チェコハンガリーポーランドなど、現在は20カ国以上で導入されている。先進国で導入されていない国の代表格して、日本と米国があげられる。しかし、米国はインフレターゲットの主唱者であるベン・バーナンキが2006年にFRB連邦準備制度理事会)議長に就任したことから、近い将来導入されるのではないかとの見方が強い。またユーロ圏における中央銀行的役割を果たす欧州中央銀行(ECB)ではインフレターゲットとは呼ばれないものの「物価安定の定義」として2%のインフレ率が設定されている。"

ということで、先進国でインフレターゲットを実施していないのは日米位です。
また、米国もFRBは「3%程度のインフレターゲットを設定しているように振舞っている」とされています。 つまりインフレターゲット政策に背を向けていることについては少々特殊な国なように思えます。

日銀はこの点について、どう考えているのでしょうか。

例えば日銀委員水野氏は「インフレ目標はインフレ抑制に効果はあっても、デフレ脱却を実現する具体的な方法が欠如している点」で、また「物価を目標とした金融緩和がむしろ資産価格のインフレーション(バブル景気)を伴う可能性があること[1]、また日本銀行の使命としての「物価の安定」(日銀法第2条)に反しているのではないか」として、インフレターゲット政策に否定的です。

ゼロ金利下、インフレの時には金利を上げるという手段があるが、デフレには打つ手がない。
本当にそうなんでしょうか。
また百歩譲って、デフレに対し(実際には打つ手がなかったとしても)、日銀としてそこからいかなる手段をつかって脱出する意思があることをインフレターゲット政策で示すことはできると思いますが。
更には、世界的にもまれな位の現在の日本のデフレ状態で、インフレを恐れる発言をするのは、大洪水のなかで「大洪水より火事が心配」といっているようなものですね。 

また幸か不幸か、大洪水の後に火事、つまりデフレが克服された後でインフレがやってくる局面になれば、それこそインフレターゲットが役にたつでしょうに。 転ばぬ先の杖ってやつです。

量的緩和政策を取り入れる際、結局日銀はしぶしぶ0-2%のインフレターゲットもどきを設定しましたが、その後はまたうやむやになっているようです。 
そもそも、目指した「インフレ率0%」って、まだ十分デフレでしょう。


日銀ってホントにデフレが大好きなんですね!