シェイブテイル日記2

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緊縮財政のギリシャがデフレ化

2013年版IMFの予測によれば、国際社会から緊縮財政を強いられているギリシャが、15年デフレの日本に続いて、今年からは世界で二番目のデフレ国となりそうです。 

昨日の報道によれば、これまで国際社会に緊縮財政を説き続けてきたIMFが方針を転換した模様です。

[ワシントン 17日 ロイター] - 国際通貨基金IMF)は17日に公表した世界的な金融危機から得られた教訓をまとめた報告書で、財政健全化を目指す国は性急に歳出を削減するべきではないが、自国の国債に対する投資家信頼感も考慮する必要があるとの見解を示した。
  IMFが性急な歳出削減警告、財政健全化への具体策示さず

そして、そのIMF統計によれば、ギリシャも今年からデフレ化する予測となっています。*1

緊縮財政のギリシャがデフレ転落

日本とギリシャの物価推移
縦軸、物価指標(GDPデフレータ、%)
出所:IMF WEO Apr 2013
IMFでの定義では2年続けての物価下落をデフレとしている。

IMFの言うとおりに無理な緊縮財政を続けてきたギリシャがデフレ転落では、更に緊縮を続けよ、とはさすがのIMFも言えなかったようですね。

日本はすでにデフレ。安倍首相、8%への消費増税他の緊縮財政政策により更にデフレを強化する愚だけは避けましょう。

【追記】
今年春のFinancial Times によれば、ギリシャは2011年ころからデフレ化していたのに、緊縮財政による度重なる付加価値税増税のために数値上はデフレが顕在化していなかったようです。
(FT一部抜粋)

“The real question is, why didn’t Greece enter deflation earlier?” Ms Xafa said, citing forecasts by international lenders that inflation would turn negative in 2011.

One reason was that value added tax was raised several times along with excise taxes on fuel, alcohol and cigarettes to make up for shortfalls in revenues from direct taxation.

Deflation takes hold in Greece FT April 9, 2013 5:29 pm

アベノミクスや、黒田日銀異次元緩和で目指すインフレ転換が、度重なる消費増税によるものでないことを祈ります。

*1:IMF予測によれば日本、ギリシャの他物価が安定していないコンゴ共和国カタールブルネイも昨年・今年と、GDPデフレータがマイナスに陥る。